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科学のつまみ食い 雑記帳

 この雑記帳は「科学のつまみ食い」管理人のI-sattoが徒然なるままに書き留めた雑記帳です。「科学のつまみ食い」に関係することしないこと含めて書き 留めてあります。なお、書かれている内容は精査していないので、不正確あるいは、明らかに誤っている場合もありますのでご了承ください。
グリセリンゼリー

ゼリーとヨードチンキ 今まで、多くのプレパラートは水あるいはグリセリンで封入してきました。しかし、これらは、長持ちしません。また、カナダバルサムで封入する場合は、カナダバルサムが水と混合せずに分離するために、多くの資料は水からアルコールへそして、アルコールからキシレンへと濃度を順次変えて置換しなければならず、非常に煩雑です。そこで、花粉を封入するときに使用されるグリセリンゼリーを使って封入することにしました。


●グリセリンゼリーの作り方
1.用意するもの
 粉末ゼラチン5g、水30cc、グリセリン40cc、
2.40℃以上に湯煎して暖めた水30ccに粉末ゼラチン5gを入れよくかき混ぜる。
 (かき混ぜるときに泡が立たないように注意)
3.暖かいうちにグリセリンを混入してよく混ぜる。
 この時、防腐剤として、液状フェノール(劇薬)を0.5mL程度混ぜます。しかし、>液状フェノールは劇薬ですし手に入りにくいので、ヨードチンキやイソジン等を使用すると良いと思います。右の写真はヨードチンキと使用したゼラチンです。
4.密閉できる容器(フィルムケースなど)に入れて冷やす。

 グリセリンやヨードチンキを混ぜるときに染色液を少量混ぜておくと、グリセリンゼリーを使用することで染色も同時に行えます。

フェノールやヨードチンキを入れない場合は、ゼラチンが腐敗しますので、冷蔵庫で保管します。但し、 液状フェノール(劇薬)等の防腐剤を混ぜた場合は誤飲食防止のため決して冷蔵庫に保管してはいけません。

山茶花の葉の横断面●グリセリンゼリーの使用方法
1.用意するもの
 スライドガラス、カバーグラス、試料、
 加熱器(ホットプレート等)、グリセリンゼリー
2.通常の方法で試料を固定、染色等をします。
 例えば、水やグリセリンで封入したプレパラートのカバーグラスをはずしたものや水溶性の固定剤や染色液で処理した試料であればよい。
3.プレパラート上の試料の水分を少し乾かす。
 完全に乾かすと収縮してしまうものもあります。
 水溶液から取り出したものはろ紙で水分を吸い取る程度でよい。
4.グリセリンゼリーを2x2x2mm程度試料の上に載せる。
 グリセリンゼリーの量は試料の厚さによって加減します。
 試料が厚いとグリセリンゼリーを多く必要とします。
5.スライドグラスを暖める。
 試料とグリセリンゼリーを載せたまま暖めます。ホットプレートが無い場合は、スライドグラスの端を持って、グリセリンゼリーの下をライターで暖め、グリセリンゼリーが少し溶けたら加熱をやめ、余熱で溶かします。
6.グリセリンゼリーが完全に溶けるまで待つ。
 余熱で溶かして完全に溶けるまで待ちます。
7.カバーグラスを掛ける。
8.冷やす
 積極的に冷やす必要は無いですが、スライドグラスが暖かいので涼しい場所で保管すると早く固まります。
9.カバーグラスの周りをカナダバルサムで封入
 グリセリンゼリーが完全に固まったら、カバーグラスの周りをカナダバルサムで封入します。グリセリンゼリーは涼しいところでは数時間で固まりますが、私は2〜3日放置してからカナダバルサムで封じています。こうすれば、グリセリンゼリー中の水分が蒸発するのを防げますし、腐敗を遅延させることもできます。
 左の写真はこうやって作成したサザンカの葉の横断面です。12月18日に作成した6週間以上前のプレパラートですが、葉の色が落ちている以外は比較的標本は持っていまうす。ただし、葉のように大きくて厚いものはグリセリンゼリーの粘度が高いため、気泡が入りやすいので注意が必要です。花粉等の小さいものに適するようです。
撮影データ
  対物レンズ  Ach x4
  接眼レンズ  FK x3.3
  撮影アダプタ Long
  カメラ    *ist D
  SS 1/30
  ISO 200
  撮影倍率 0.5714μm/pix

湯銭 このようにして作成したグリセリンゼリーのプレパラートはカナダバルサムで周りを封入しない限り、簡単に再生が可能です。グリセリンゼリーは40度以上で溶解しますし、水溶性なので、お湯に簡単に解けます。私は、右の写真のようにお湯に入れてしばらく放置し、カバーグラスが外れたら、お湯を交換し、さらに放置して、最後にティッシュなどでふき取っています。別に空中花粉の採取を紹介していますが、このような場合は大量にプレパラートを作りますので、カナダバルサムで周りを封入せずに、グリセリンゼリーを溶かして、スライドグラスとカバーグラスを再利用しています。

( 2006年02月23日[木] )

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